• 2017年 6月 25日

3Dプリンターが傷ついたペンギンを救う。動物医療の先端技術

   

penguin family 

くちばしを失ったペンギンは、毛づくろいはもちろん、食事もままならず、水を飲むのも一苦労です。これまでであれば命を落とすしかなかったこうした鳥たちに、3Dプリンタという新技術が革命を起こしました。今回はそんな動物の医療についての新しい流れを紹介したいと思います。

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くちばしを失ったペンギンに生きるチャンスが

ひと月前、ワルシャワの動物園で、一匹のペンギンが争いに巻き込まれたか、もしくはどこかから落ちたのか、不運にも下のくちばしを失ってしまいました。くちばしを失ったペンギンは生き延びられる可能性が限りなく低い状態でしたが、ポーランドのOmni3D社の科学者が、3Dプリンターで人工的にに欠けたくちばしを制作するプロジェクトに着手しました

「私たちの3Dの技術が活かせるのか、たまたま動物園に話を持ちかけるところでした。ペンギンのけがについては知りませんでした」くちばし再生プロジェクトの責任者であるMTT Polska社のBartek Jarkiewicz氏は、イギリスのデイリーテレグラフ誌に、このように語っています。

このプロジェクトでは死んだペンギンのくちばしを12の角度から3Dスキャナーで読み取り、先端技術を用いたリサイクル素材のプラスチックでくちばしが制作を行います。最初のくちばしが外れてしまったり、プラスチックの素材が適さないことを想定し、Omni3D社では型の違う何通りかのくちばしを印刷できるよう準備を整えています。プラスチック素材が合わない場合は、ナイロンとシリコンのくちばしが印刷される予定です。

過去には白頭ワシの人口くちばしを使った成功例も

鳥に3Dで印刷された人口のくちばしが用いられるのは、実はこれが二度目の事例です。2012年には、研究者、技術者、歯科医で結成されたチームが”ビューティー”と名づけられた白頭ワシのために世界初となる人口のくちばしを作成しました。密猟者に顔面を撃たれてくちばしを失ったビューティーのため、当時はCADで模型が作られ、ナイロンポリマーで印刷されました。手術を終えた翌日には、ビューティーはそのくちばしで水を飲み、毛づくろいもできるようになりました。

少しずつ身近になりつつある3Dプリンターですが、人間だけでなく、動物の医療での活用も大きく広がっているようです。傷ついた鳥たちが命を落とさずにすんだことが、何よりも関わった人たちの喜びだったのでしょう。

<参考リンク>
3D printing to the rescue: injured penguin getting new 3D printed beak / 3D Applicationより

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