• 2017年 5月 29日

吸引型インスリン「AFREZZA」はインスリン注射をなくす?

   

Medical syringe

現代においてもなお、多くの人が悩まされている慢性的な病気、糖尿病。肉体的にも、精神的にも苦痛を伴う病気の一つとされています。

常に血糖値に気を配り、コントロールしなければならない生活は、継続的な日々の苦痛です。しかしながら、その生活をやめることはできません。糖尿病患者にとって、インスリンなしの生活は深刻な健康悪化を及ぼすことになるからです。

今回はそんな糖尿病患者さんの日々の煩わしさを緩和できるかもしれない、吸入型のインスリンの情報を紹介します。

スポンサーリンク



 吸引型インスリンの将来性

糖尿病の患者さんの悩みとして、インスリン注射があります。現在では注射器も機能改善が進み、最新のペン型インスリン注射ではほぼ痛みも感じることなく自己注射を行うことができますが、毎日続けなくては行けないため、注射を行う部分が硬化するなど、どうしてもストレスは感じてしまいます。そのようなインスリン注射に代わるインスリンの摂取手段として期待を受けているのが、吸入型のインスリンです。

アメリカではMannKind社製の「AFREZZA」という吸入型インスリンが、すでに1型糖尿病、2型糖尿病、両方の患者に有効であると専門家たちによって推薦され、現在はFDA(米国食品医薬品局)の認可待ちの状態となっています。

市場撤退の過去も

非常に高い期待を集める吸引型インスリンですが、実は過去にファイザー社から「EXubera」という商品が販売されていますが、販売が全く振るわず、市場から撤退したという過去があります。All Aboutの『吸入式インスリン「Exubera」無念の敗退』という記事によれば、「EXubera」が普及しなかった理由として、使い勝手の悪さや事前に行わなければいけない検査の煩雑さなどが挙げられています。

吸入装置も大きくて、まるでテニスボールをいつも持ち歩くようですし、30cmも伸ばして使う装置はかなり異様です。インスリンの単位(ユニット)計算も従来の注射単位から換算しなくてはなりません。アメリカ人が加入している民間の健康保険会社も自己負担額の一番高いNon-Formulary扱いで、ドクターから保険会社に連絡して「この患者はこれ以外はダメなので認めて欲しい」という手続き「Prior Authorization」を指定しているところもありました。保険が効かなくては普及するわけがありません。

(All About『吸入式インスリン「Exubera」無念の敗退』)

 欠点を改良した「AFREZZA」の実力は

「EXubera」の撤退もあり、吸引式インスリンの開発は一時停滞しましたが、今回注目されているAfrezzaでは過去の商品の欠点を十分に改良され、シャツのポケットに入ってしまうほど小さいもので、製造元によると、この製品は遺伝子組み換えヒト・インスリンを高速で体内に吸収することが可能で、吸引後12~15分という、注射型よりも短い時間で効能が表れると説明しています。

今月末には、FDAによる認可の判断が下され、Afrezzaが処方に適するかが決定します。
長期に渡るインスリン吸引と肺がんの発ガン性の関係など、まだ未解決の問題が全くないとは言い切れません。これから先も、様々な研究を継続していかなければならないでしょう。それでも、この開発と吸引型インスリンの普及が糖尿病患者の生活を飛躍的に発展させることは明らかであり、またその先に続く、様々な病気治療への影響を期待せずにはいられません。

糖尿病の患者さんのインスリン注射へのストレスを緩和できる、新しい時代が、近い将来にやってくるのかもしれませんね。

<参照リンク>
Inhaled Insulin Clears Hurdle Toward F.D.A. Approval / The New York Times

スポンサーリンク



最後まで読んでいただきありがとうございます!
よろしければ ↓ より記事のシェアをお願い致します。


Related Posts